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『なぜ、熱が続くと、白血球や、炎症反応を調べるのですか』
全く私の経験からの話で恐縮ですが、親御さんが熱が続くわが子を見るのは本当につらいですよね。
発熱して3日間しても解熱傾向が見られなければ、「風邪だと思います」と診断していても、肺炎などが隠れている可能性があります。
生後3か月を過ぎていれば、親御さんからもらっていた免疫力は弱まり、3日以上発熱すること間稀ではありません。
ただし、生後3か月未満で、38度以上の熱があれば、発熱がわかって、すぐにでも診療を受けるべきだと思います。
と、申しますのも生後3か月までは親からの免疫をしっかりと受け継ぎ、重傷な感染症には多くの場合かかりません。生後3か月以下の赤ちゃんが発熱したら、肺炎や、髄膜炎などの重症な感染症をひきおこしているかもしれません。
さて、採血させていただいて、主に見るのは、白血球と、CRP(炎症反応、C蛋白ともよばれます。)です。これで白血球と、CRPが基準値より高ければ、細菌性の感染(溶連菌、肺炎球菌、大腸菌など、○×菌というような、。。菌)が病原菌が熱の原因と考えられます。
また、白血球と、CRPが、高熱にもかかわらず、まったく正常とう場合は、ウイルス(RS,アデノ、インフルエンザ、突発性発疹)の感染が考えられます。
そして、細菌は抗性物質がおおくの場合効き、ウイルスの場合は特効薬は、水痘とインフルエンザしかありません。安静と、水分補給で約5日あれば、そのお子さんの免疫力で、ウイルスをやっつけるはずです。
ここで病状と、見合わせて、薬の選択となります。細菌性でCRPが5、白血球が2万以上で、抗生物質が内服できない場合は、点滴で抗生剤の点滴、もしくは、入院での治療を考えます。
採血結果が正常でも、5日以上、38度代の熱が続いている場合は、川崎病などの病気が考えられ、入院施設のととのった病院に紹介して、診療していただくことが多々あります。
ただ、白血球やCRPに正常な方には、おうちで経過を見ていただいている方がほとんどです。
細菌感染と分かれば抗生物質を内服していただき、ウイルス感染と分かれば、安静と水分補給、抵抗力が弱くなったため、予防的に細菌感染を受けないように抗生物質を内服していただくこともあります。